根深誠著
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1990年
目次
マダギの春ー白神山地クマ撃ち同行記
はじめてのチョモランマーチョモランマ西稜
移牧の谷、氷河の山ーシャハーンドク初登頂記
チベットから来た男ーチョモランマ東面偵察
植村直己さんの消えた山ーマッキンリー植村直己捜索隊
どっかで聞いた名前だな～と思い調べたら、まだこのサイトで紹介してないが「山の人生 マタギの村から」の作者。本業は登山家らしい。
今回のマタギとの同行記は結局クマは獲れず残念だったが、マタギでなく「マダギ」と呼んでいることから判るように、短くも詳しい記載があり面白い。山に登る男が山と生活してる男と会うというのはあまり見ない意外な構図でもあるが、これが本来の男の姿なのだろう。お互いがどう考えているかは興味深い。
そして本場エベレストのエッセイ。現在とは違っていると思うが、チベットと中国の問題や飛行機におけるワイロのやりとりなど生々しい。他にチョモランマ初登頂のシェルパ、テンジン・ノルケイや植村直己捜索隊の話など。捜索隊の方も二回に分け捜索し、苦労されたようだ。今も見つかっていない植村直己さんを思うと寂しいという一言。何冊か本を読み、どの様な性格の人間か少しは解った今、御遺体が見つかれば心から手を合わせたい。
そーいえば公開中の映画「エベレスト、神々の山頂」、原作の当時見つかっていないマロリーの遺体が話のネックにあるんだが、結局のちに発見されたんだよな。映画で原作の変更点があるかどうか見所だ。
