Quantcast
Channel: シュマリの本棚
Viewing all articles
Browse latest Browse all 417

韓国の虎はなぜ消えたか?

$
0
0
遠藤公男著
1986年

目次
韓国に虎が出た!
朝鮮半島の虎の記録
大徳山の虎
雌虎の剥製
虎視たんたん
最後の虎の写真
虎と格闘した人
加藤清正の虎狩り
虎を寄付した日本人
虎をオリンピックに
虎がほえた山
警察と虎
虎の子
虎・豹・狼・熊の駆除
北朝鮮・中国の虎

「韓国産の虎はいつ、どうしていなくなったのか。韓国の動物学者でもそれに答えられる人はいなかった。著者はそれなら自分で突き止めようと思い立つ。そして、彼が突き止めたのは・・・意外な事実だった!」

著者は「帰らぬオオワシ」などの児童文学と動物の文化史に詳しい。

韓国の虎・・・確かに過去に棲息していたことは容易に想像できるが、不思議とこの2つは今まで結びつかなかった。何故だろうか?現代にいるわけが無いと勝手に思い込んでいたのか、考えたこともなかったのか・・・。

本書ではタイトル通り、何故韓国の虎が絶滅したか、いつどの様最後の一匹がいなくなったかを探し求めて各地を回るドキュメンタリータッチの作品。そして日本は明治時代から朝鮮半島とどのように付き合ってきたかが解き明かされていく。結論から言ってしまえば、日本人が虎の絶滅に大きく関わっているということである。これは衝撃的だったとともに、なんと愚かなことをしていたのだろうと悲しくもなるが、解き明かされる様々な謎に興味が尽きずすぐに読んでしまった。半分は歴史の話となり、そこには当時の逞しい人間の生き方が眼に浮かぶ。

朝鮮半島の歴史好きにもオススメ出来る非常に深い内容の本。北朝鮮にも虎がいるとされているが、ロシアから渡ってきたものか、繁殖しているのか気になるところである。
イメージ 1


Viewing all articles
Browse latest Browse all 417

Trending Articles