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無人島に生きる十六人

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須川邦彦著
平成15年
昭和23年刊行
明治31年頃の話

目次割愛

龍睡丸は夏に内地と占守島とを結ぶ連絡船だったが、冬仕事が無く東京に繋いで持て余していた。そこで冬は新鳥島、小笠原の漁業調査をしようとしたが錨を消失、ホノルルまで漂流した。そこで船直していざ日本に帰ろうとしたらパール・アンド・ハーミーズ環礁に遭難するのであった。

そこで過ごす時間はおよそ3ヶ月と短いものだが、面白い生活だ。アザラシと友達になったり、カメ牧場を作ったり読んでいて決して暗くならない、子供向けのようなノンフィクションと言っていいだろう。まず全員素っ裸になって救助された時用に取っておこうというのがいい。

解説代わりに椎名誠氏が「痛快!十六中年漂流記」というのを書いている。その中でやはりこれは「フィクションでは」と疑問を持っているのだが、実際私もそう思った。しかし色々調査した結果やはりノンフィクションらしい。

それにしても愉快な、明治の遭難である。きっと吉村昭氏が書いたらまた違った面が出てくるだろうが、これはこれで良し!

明治の男はオモチロイね!
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